MOLECULE データベース 入力データ形式
AMDIS MOLECULE, CHART MOLECULE について、登録しやすい形の
データフォーマットを示します。この形式に従ってなくても、入力作業を
いたしますが、作業効率向上のために、このフォーマットに従っていただけると
幸いです。
1.概要
データは、文献の情報を記載するリファレンスと
実際のデータをいれるデータから成ります。
両ファイルに共通な規則を以下に示します。
# .... コメント行
+ .... 継続行(行の先頭に付ける) 一行は128文字以内とし、それを越える場合、使用します。
! .... データの区切り
データは半角英数字のみを使用してください。
空白(ブランク)も全角文字は使用しないでください。
各データ並びは、項目名、カラム名(項目名の略称)、カラム内容(データ)
で構成され、それぞれは、一つ以上の空白またはタブ(TAB)で仕切られます。
2. リファレンスファイル
2.1 サンプル
リファレンスファイルのフォーマットは、
AMDIS Ionization, Excitation, Recombinationと全く同じです。
#
Author AU Kato, T.$Safronova, U.$Ohira, M.
Title TI Dielectoronic Recomibination Rate Coefficients to the Excited States of CII from CIII
#
JnName JNA PRA
Volume VI 47
Page IP 2888
DateofPub DP 1993
AM-INSPEC-Record-Number AMRN
ORNL-Record-Number ORNLRN
COMMENT CM1
2.2 各項目解説
データを収録している文献ごとに用意します。
以下の情報が含まれていれば、細かい形式にこだわらなくても
かまいません。
- AU
-
著者名。Last Nameを先に書く。複数書く場合は、間を"$"でくぎる
(例) Thomas Alva Edison, Bill Gates の場合
Author AU Edison, T.A.$Gates, B.
- TI
- タイトル。論文のタイトルを書く。上付き文字、下付き文字を
できるだけ使用しないことが望ましい。
使う場合は、上付き文字は"^"と"`"で、下付き文字は"\"と"`"で囲む。
- JNA
- 雑誌名の略称。Journal名略称一覧参照。
雑誌等に未発表のデータの場合、PC (Private Communication)と入力する。
- VI
- 雑誌のVolume No.を数字で入力する。
- IP
- ページ番号、論文のページがp.207〜p.250だったら、
207-250と書く。(開始ページだけでもよい)
もしページがL105とかと書かれている場合(Letterの場合など)は
Lを付けて入力する。
- DP
- 発行年。提出年ではなく雑誌の発行年を書く。
- AMRN
- Nifs AMデータベースに登録されている場合、そのレコード番号を入力する
(この項目は、入力しなくてかまいません)。
- ORNLRN
- Nifs ORNLデータベースに登録されている場合、そのレコード番号を入力する
(この項目は、入力しなくてかまいません)。
- CM1
- リファレンスに関係するコメントを書く
3. データファイル
3.1. サンプル
(1)AMDIS MOLECULEの場合のサンプル
#
Record-number RN 60051
Reference-number RI 1984E201
Process PR ionization
Theory/Experiment TE E
Data-Type DTYP CS
Elements EL CH4
Ionic-state IST 0
Moleculer-Name MOL methane
Initial-State-Conf CI
Final-State FNS CH\4`^+`
Number-of-Data-Point ND 5
X-data DTPNTX 15,20,30,50,100
Y-Data DTPNTY 0.180,0.68,1.26,1.69,1.78
X-Normarization NRM10X 0
Y-Normarization NRM10Y -16
X-error-data-Plus XEP
X-error-data-Minus XEM
Y-error-data-Plus YEP
Y-error-data-Minus YEM
DataProducer PD
Org-X-Unit(1,2,3,6) SEE 1
Org-Y-Unit(A,B,F) CSS A
Comment CM
Fitting-Fn FITEQ
Fitting-Coeff FITP
PrcessTitle-Right PRTTLR
!
(2)CHART MOLECULEの場合のサンプル
Record-number RN
Reference-number RI
Process PR charge transfer
Theory/Experiment TE E
Data-Type DTYP CS
Elements EL C / CH4
Element_A ELA C
Name_of_A MOLA carbon
Atomic_mass_A AMA 4
Initial_charge_state_A INA 0
Initial_excited_state_A IEA
Element_B ELB CH4
Name_of_B MOLB methane
Atomic_mass_B AMB 16
Initial_charge_state_B INB 0
Initial_excited_state_B IEB
Final_products FNS C^3+`;CH4^+`
Products_name MOLC helium;methane
Number-of-Data-Point ND 12
X-data DTPNTX
+7.50E+04,1.00E+05,1.25E+05,1.50E+05,1.75E+05,
+2.00E+05,2.25E+05,2.50E+05,3.00E+05,3.50E+05,
+4.00E+05,4.50E+05
Y-Data DTPNTY
+4.95,4.77,4.68,4.37,4.40,3.96,3.56,3.36,3.20,2.98,
+2.73,2.56
X-Normarization NRM10X 0
Y-Normarization NRM10Y -16
X-error-data-Plus XEP
X-error-data-Minus XEM
Y-error-data-Plus YEP
+0.2,0.2,0.3,0.3,0.2,0.2,0.2,0.3,0.3,0.2,
+0.2,0.3
Y-error-data-Minus YEM
+0.2,0.2,0.3,0.3,0.2,0.2,0.2,0.3,0.3,0.2,
+0.2,0.3
DataProducer PD
Original_Xdata_Frame XFRM lab
Org-X-Unit(1,2,3,6) SEE 1
Org-Y-Unit(A,B,F) CSS A
Figure_Number FN 1
Figure_Title FGT
Comment COM Fig. 1
Fitting-Fn FITEQ
Fitting-Coeff FITP
ProcessTitle-Right PRTTLR
!
3.2 各項目解説
3.2.1 AMDIS MOLECULE
データは、1つの反応式ごとに、1つ作る。
データとデータの区切りには"!"だけが入った行を挿入する。
- RN
- レコード番号。適当に決めてかまわないが、番号順になるように入力する。
このデータは、実際に入力される際には別の番号にリナンバリングされる。
- RI
- この項目は空白にしておく
- PR
- 素過程の名前
(ionization, dissociation, dissociative ionization, charge transfer,
dissociative charge exchangeなど)。
セミコロンで区切って、複数入力可能。
- TE
- T(理論値 theory)またはE(実験値 examination)またはV(評価値 evaluation)を指定
- DTYP
- データ種別を指定
- CS ...... cross section
- RC ...... rate coefficient
- OT ...... others, 上記以外のデータ (その場合、数値データは入力できません)
- EL
- 化学式。"\"と"`"で囲むという下付文字表現は不要。
(例) C2H6 => C2H6
- IST
- Ionic State(ターゲットの価数)を記入
- MOL
- 分子名
その分子に複数の呼称がある場合、セミコロン(;)で区切って複数記入可。
(例) C2H6 => ethane
- CI
- Initial State Configration, 励起状態など、ターゲットの電子状態。
- ギリシャ文字は英語表記。先頭文字が大文字は大文字を示す。
例: Σ => Sigma, σ => sigma
- 上付き文字は"^"と"`"で、下付き文字は"\"と"`"で囲む。
- FNS
- Final State, 終状態。分裂する場合は、それぞれproductsを、セミコロン(;)で区切って書く。
上付き文字は"^"と"`"で、下付き文字は"\"と"`"で囲む。
Total Cross sectionの場合など、productsが具体的に記入できない場合、この項目は未記入とする。
(例) CH3+ + H- の場合、
Final_products FNS CH\3`^+`;H^-`
- PD
- Data-Producer
AuthorとData Producerが異なる場合のみ、入力する。
- ND
- データの数を入力 (DTYPにOTを指定した場合空白)
- CM
- コメント
実験や理論の方法の名称や、
入力するデータが記載されていたテーブルや図の番号などはここに記入する
- NRM10X
- エネルギーの値のNormalize値(10のべき乗)
- NRM10Y
- 断面積のNormalize値(10のべき乗)
- DTPNTX
- X軸のデータ、すなわち、エネルギー値を入力する。
NRM10Xの値でNormalizeされた値を入力する。
データとデータの間には空白をいれない。
継続行の場合も、2バイト目からデータを記入。
データとデータの間は","でくぎる。
- DTPNTY
- Y軸のデータ、すなわち、断面積を入力する。
順番はDTPNTXと同じにする。
NRM10Yの値で正規化(Normalize)された値を入力する。
(例) Y(1)=1.56E-13で、エラーデータが(+0.8E-13,-0.7E-13),
Y(2)=9.88E-14で、エラーデータが(+3.1E-14,-1.1E-14)とすると、
NRM10Y -13
DTPNTY 1.56,0.988
ERRNGY 0.8,0.7,0.31,0.11 (ERRNGYの項を参照)
- XEP
- X軸のデータのプラスのエラーデータを
入力する。順番はDTPNTYと同じにする。
データは約10000文字以内に収めること。
AMDIS Excitation,Ionizationとフォーマットが異なることに注意
(AMDIS Recombinationとは同じ)。
- XEM
- X軸のデータのマイナスのエラーデータを
入力する。マイナスの符号はつけない。順番はDTPNTYと同じにする。
(例)
3つのデータポイントのそれぞれのエラーデータが
(+0.1,-0.1),(+0.2,-0.2),(+0.3,-0.4)
XEPとXEMは以下のようになる。
Error-X-Plus XEP 0.1,0.2,0.3
Error-X-Minus XEM 0.1,0.2,0.4
- YEP
- Y軸のデータのプラスのエラーデータを入力する。
データの形式はXEPと同様。
- YEM
- Y軸のデータのマイナスのエラーデータを入力する。
データの形式はXEPと同様。
- SEE
- 1....エネルギーの単位が(eV)の場合
- 2....エネルギーの単位が(Ryd)の場合
- 3....エネルギーの単位が(a.u.)の場合
- 6....エネルギーの単位が(K)の場合
- CSS
- A....単位がcm2の場合
- B....単位が pi*a_0^2 の場合 (pi=円周率、a_0=ボーア半径)
- F....単位がcm3/sの場合
- PD
- Data-Producer
AuthorとData Producerが異なる場合のみ、入力する。
- FITEQ
- Fitting-Equation
数値データが理論式で作られている場合、その理論式を記述する。
- Fortran表記に準じる。但し分かれば違っていても良い。X, Y の単位を明記する.
- exは "EXP(X)"と表現する。
- FITP
- Fitting-Parameter
理論式で使われているパラメータを記述する。
3.2.2 CHART MOLECULE
データは、1つの反応式ごとに、1つ作る。
データとデータの区切りには"!"だけが入った行を挿入する。
- RN
- レコード番号。適当に決めてかまわないが、番号順になるように入力する。
このデータは、実際に入力される際には別の番号にリナンバリングされる。
- RI
- この項目は空白にしておく
- PR
- 素過程の名前
(ionization, dissociation, dissociative ionization, charge transfer,
dissociative charge exchangeなど)。
セミコロンで区切って、複数入力可能。
- TE
- T(理論値 theory)またはE(実験値 examination)またはV(評価値 evaluation)を指定
- DTYP
- データ種別を指定
- CS ...... cross section
- RC ...... rate coefficient
- OT ...... others, 上記以外のデータ (その場合、数値データは入力できません)
- EL
- 原子名または化学式。入射粒子(projectile)をAと標的粒子(target)をBとすると、
"A / B"のように書く。化学式の場合、上付、下付記号等は使用せずそのまま書く。
例えば、入射粒子がC、標的粒子がC2H6の場合は、"C / C2H6"と書く。
- ELA
- 入射粒子の原子名または化学式。
化学式の場合、上付、下付記号等は使用せずそのまま書く。
- MOLA
- 入射粒子の原子または分子の名称(英語)
- AMA
- 入射粒子の原子量または分子量
- INA
- 入射粒子のInitial charge no.
- IEA
- 入射粒子の電子状態,内部状態。
上付き文字は"^"と"`"で、下付き文字は"\"と"`"で囲む。
- ELB
- 標的粒子の原子名または化学式。
化学式の場合、上付、下付記号等は使用せずそのまま書く。
- MOLB
- 標的粒子の原子または分子の名称(英語)
- AMB
- 標的粒子の原子量または分子量
- INB
- 標的粒子のInitial charge no.
- IEB
- 標的粒子の電子状態,内部状態。
上付き文字は"^"と"`"で、下付き文字は"\"と"`"で囲む。
- FNS
- 終状態。生成物の原子名または分子式をすべて記入。
書き方は、「原子/分子名^charge no`(電子状態)」の形。
生成物が複数ある場合はセミコロン";"を区切り文字にして記入。
(例) C^4+`(1s);CH4
- MOLC
- 生成物の名称(英語)。複数ある場合はセミコロン";"を区切り文字として記入。
- ND
- データの数を入力 (DTYPにOTを指定した場合空白)
- CM
- コメント
実験や理論の方法の名称や、
入力するデータが記載されていたテーブルや図の番号などはここに記入する
- NRM10X
- エネルギーの値のNormalize値(10のべき乗)
- NRM10Y
- 断面積のNormalize値(10のべき乗)
- DTPNTX
- X軸のデータ、すなわち、エネルギー値を入力する。
NRM10Xの値でNormalizeされた値を入力する。
データとデータの間には空白をいれない。
継続行の場合も、2バイト目からデータを記入。
データとデータの間は","でくぎる。
- DTPNTY
- Y軸のデータ、すなわち、断面積を入力する。
順番はDTPNTXと同じにする。
NRM10Yの値で正規化(Normalize)された値を入力する。
(例) Y(1)=1.56E-13で、エラーデータが(+0.8E-13,-0.7E-13),
Y(2)=9.88E-14で、エラーデータが(+3.1E-14,-1.1E-14)とすると、
NRM10Y -13
DTPNTY 1.56,0.988
ERRNGY 0.8,0.7,0.31,0.11 (ERRNGYの項を参照)
- XEP
- X軸のデータのプラスのエラーデータを
入力する。順番はDTPNTYと同じにする。
データは約10000文字以内に収めること。
AMDIS Excitation,Ionizationとフォーマットが異なることに注意
(AMDIS Recombinationとは同じ)。
- XEM
- X軸のデータのマイナスのエラーデータを
入力する。マイナスの符号はつけない。順番はDTPNTYと同じにする。
(例)
3つのデータポイントのそれぞれのエラーデータが
(+0.1,-0.1),(+0.2,-0.2),(+0.3,-0.4)
XEPとXEMは以下のようになる。
Error-X-Plus XEP 0.1,0.2,0.3
Error-X-Minus XEM 0.1,0.2,0.4
- YEP
- Y軸のデータのプラスのエラーデータを入力する。
データの形式はXEPと同様。
- YEM
- Y軸のデータのマイナスのエラーデータを入力する。
データの形式はXEPと同様。
- PD
- Data-Producer
AuthorとData Producerが異なる場合のみ、入力する。
- XFRM
- X軸の値が、実験系の場合は"lab"、重心系の場合は"c.m."を入力する。
- SEE
- 1....エネルギーの単位が(eV)の場合
- 2....エネルギーの単位が(Ryd)の場合
- 3....エネルギーの単位が(a.u.)の場合
- 6....エネルギーの単位が(K)の場合
- CSS
- A....単位がcm2の場合
- B....単位が pi*a_0^2 の場合 (pi=円周率、a_0=ボーア半径)
- F....単位がcm3/sの場合
- FN
- データが掲載されている図の番号
- FGT
- 図のタイトル
- COM
- コメント
- FITEQ
- Fitting-Equation
数値データが理論式で作られている場合、その理論式を記述する。
- Fortran表記に準じる。但し分かれば違っていても良い。X, Y の単位を明記する.
- exは "EXP(X)"と表現する。
- FITP
- Fitting-Parameter
理論式で使われているパラメータを記述する。
3.3 データ入力の際の注意点
DTPNTX,DTPNTY,XEP,XEM,YEP,YEMの各項目は、約10000文字まで
入力できます。それを超えるデータの場合、適当に間引いてください。
4.テンプレートファイル
各自、コピーして使用してください。
各項目に相当するデータ内容がない場合、その項目に関する行は
削除せず、データを空白のまま残してください。
- リファレンス
- データ(AMDIS molecule用)
- データ(CHART molecule用)